たじまの俳句

祖父は金魚と一緒に過ごす自由な顔

壁のむこうで飾り続ける金魚かな

歯が甘くなりついてくる金魚の子

頭韻を金魚キッチン嫌いな木

朝日に目のあり金魚より弱いひと

樹が朽ちて金魚の ...

たじまの俳句

熱のあるひと水番をして軽し

水番の検索ばかりしていたる

水番の胸を上昇する渇き

水番が守る写真のなかの水

日報に水番の降りそうな夜

水番の冷たい水に影なす樹

水番 ...

たじまの俳句

触れて抱きしめ夕立がねずみ色

ドライフルーツ羅に空気消え

逃げてゆく視力へ黒いみなみ風

毎日まいにち同じ太陽泉に影

弾き手なきピアノの中の綺麗な滝

梅干しのまわりは沈みゆく仮 ...

たじまの俳句

死者に名があり翡翠は解き明かさず

蜜豆や身体の内に色のあり

昼寝して噂が宙をずんずんゆく

額の花たいらな街を会いに行く

水鉄砲組織のひとが濡れている

額の花ふんばっている骨の ...

たじまの俳句

眠らざる信仰を撃ち水鉄砲

無数の蟻お互い地球のせたりして

木の家のひろい座敷の水羊羹

サングラス呼ばれて帰る服部氏

喋る地球儀かゆいところを南風

黒南風や並んでみると知らない ...

たじまの俳句

三社祭ふいと私のまわり無限

雪渓にことづて埋め込まれた光

事なかれよと壁龕の扇風機

カラフルな悪人へ音ふる風鈴

どこか似た変な経験夏暖簾

ながいきを鵜匠の視力おとろえる

たじまの俳句

滝殿や寝ぐせねじれて悪世界

金魚売り寿命断定するスタイル

避暑地明るく親が投げ合う丸いもの

葛餅にうす暗い国増え続け

水盗人に風くるすごく明るい場所

手がのびて土瓶をつかむ浴 ...

たじまの俳句

善をつらぬく白鷺は妹たち

優曇華や透きとおる欲望を書く

力の研究なめくじが怖いひと

顕微鏡仄かなうしろより夕立

植物が鏡に殖えて日雷

親を読み継ぎ全体のみえる虹

...

たじまの俳句

観光立国水ようかんの水の量

語りかけると夕立は消える秒

日常をみるよそ者の目の金魚

羅やこっそり赤く化けている

荒物屋泉で左右逆となり

泣き野とは別の蛍を見うしなう

たじまの俳句

背後から記録している夏野かな

泉に静かな都市の名寝かしつけてすぐ

はこばれて和室に冷素麺はおもさ

祭前夜すこし眺めてピスタチオ

火の匂いおびて葉桜いまも除染

板の間のつめたさ ...